ブルネイ、RCEP協定批准書を寄託する国内手続き完了

(ブルネイ、ASEAN、シンガポール)

シンガポール発

2021年10月15日

ブルネイ財務経済省は10月11日、同省ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の批准書をASEAN事務総長に寄託する国内批准手続きが同日付で完了したと発表した。さらに、ジェトロが外交関係者に確認したところ、同日付でASEAN事務総長に批准書が寄託されたことがわかった。

同省ウェブサイトによると、同協定批准は、ブルネイとして、新型コロナウイルス禍からの回復に向けた努力、経済と貿易の連携強化、新規ビジネスの機会創出、自由で包括的なルールに基づいた多国間貿易体制などを支援していくという強いコミットメントの表れとした。また、同協定署名国との経済的な結びつきが広がり深まることで、市場アクセスなどの面で便益を得ることができるとした。

2020年11月15日に15カ国が署名した同協定(2020年11月16日記事参照)は、ASEAN10カ国のうち少なくとも6カ国と、非ASEAN構成国(日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド)のうち少なくとも3カ国が批准書または受諾書、承認書をASEAN事務総長に寄託し、その60日後に発効する。これまでにシンガポールと中国、日本が批准書を寄託した。また、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、カンボジアなどでも国内手続きを進めていることが報じられている。

今年9月に開かれたASEAN+3(ASEAN10カ国と日本、中国、韓国)経済担当相会合では、開催後の共同声明で、同協定について、2022年1月までの発効を目指す各国の取り組みを歓迎するとされた。

(藤江秀樹)

(ブルネイ、ASEAN、シンガポール)

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