ハノイ市が新型コロナ対策を緩和、交通サービスや店内飲食を再開

(ベトナム)

ハノイ発

2021年10月15日

ベトナムの首都ハノイ市は、10月14日午前6時から新型コロナウイルス対策の社会隔離措置を緩和し、条件付きで路線バスやタクシーの運行、店内飲食などを再開した。

13日付のハノイ市文書(21/CD-UBND)によると、路線バスやタクシーは、交通運輸局の指示に沿った運行が可能となる。当面、市内のバスは同局が承認した路線の50%が稼働する。タクシーや配車サービスは登録車両数の50%が運行を許可する。これらの交通サービスは7月24日に停止となって以来83日ぶりの再開となった。

飲食店は、酒類の提供を除き、店内での飲食が可能となる。ただし、座席数を50%以下に抑え、座席の間隔を空けるか仕切りを設置しなければならない。店主と従業員は2回のワクチン接種を完了していなければならず、利用客は来店時にQRコードのスキャン(注)を行う必要がある。

オフィスや事業所などは、通常どおりの活動が可能となる。ただし、定期的な感染リスク評価と感染予防策の徹底が求められ、テレワークが推奨される。ホテルや宿泊施設は収容能力の50%まで再開できる。博物館や公園は1団体10人まで来場を認められる。

ハノイ市内の直近7日間の新規感染者数は1日平均1桁台で推移している。同市では18歳以上の市民の100%近くがワクチン接種の1回目を終えており、そのうち半数ほどが2回目も完了している。18歳未満のワクチン接種も、保健省が今後発表するガイドラインに備えて、準備を進める方針だ。

写真 店内飲食再開後の様子(10月14日、ジェトロ撮影)

店内飲食再開後の様子(10月14日、ジェトロ撮影)

都市間の移動も徐々に再開

交通運輸省は、10月13日から旅客鉄道(南北路線、ハノイ・ハイフォン路線)の運行再開を承認した。国内の旅客フライト運航も10月10日から徐々に再開している。ハノイ市は10月20 日までのホーチミンとダナンへの旅客フライトは1日1往復とし、乗客数を定員の50%以下に制限。乗客は2回のワクチン接種完了証明や陰性証明などが求められるほか、ハノイ市到着後の外出制限が要請される。

(注)利用客は来訪記録を残すために、「ブルーゾーン」などの新型コロナウイルス対策アプリで店側が掲示するQRコードをスキャンする。

(庄浩充)

(ベトナム)

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