1~9月の新車販売台数は前年同期比80%増、9月単月では過去最高を記録

(チリ)

サンティアゴ発

2021年10月08日

チリ全国自動車産業協会(ANAC)によると、2021年1~9月の新車販売台数(バスなど大型車を除く)は前年同期比80.0%増の29万7,273台だった。9月単月では前年同月比33.6%増の4万2,627台となり、単月の台数としてはANACの調査開始以来初めてとなる4万台超えを記録した。ANACは、国内経済の回復と、多くの企業が安全で快適に業務を遂行していくためのツールとして自動車を選択したことなどを販売台数増加の要因として挙げている。

1~9月の新車販売台数をブランド別にみると、トップ5はシボレー(シェア:10.0%)、現代(6.9%)、日産(6.8%)、スズキ(5.7%)、奇瑞汽車(5.7%)の順。上位15ブランドすべてが前年同期比で大幅に増加した。シボレーは、乗用車の「SAIL」(6,408台)と商用車「N400 MAX」(3,565台)がそれぞれタイプ別販売台数でトップだった。日本ブランドトップの日産は、乗用車の「VERSA」(5,380台)、ピックアップ「NEW NAVARA」(4,723台)の販売が好調だった。

タイプ別にみると、乗用車は前年同期比51.7%増の8万7,373台だった。SUV(スポーツ用多目的車)は同2.1倍となる12万6,398台で、新車販売全体の42.5%を占めた。SUVの販売トップ5は、MGの「MG ZS」(8,787台)、奇瑞汽車の「TIGGO 2」(8,600台)、シボレーの「GROOVE」(6,846台)、トヨタの「RAV4」(3,683台)、奇瑞汽車の「TIGGO 3」(3,468台)で、同タイプにおける中国メーカーの人気が目立った。

ANACは、2021年の新車販売台数の見通しを38万台としていたが、国内の経済活動の回復を背景にこれを上方修正し、過去最高を記録した2018年の41万7,038台に迫る39万5,000~40万5,000台になるとの見通しを発表している。

(岡戸美澪)

(チリ)

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