2021年度第1四半期(7~9月)の輸出額、前年同期比11.4%増

(バングラデシュ)

ダッカ発

2021年10月21日

バングラデシュ輸出振興庁が10月に発表した統計外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、同国の2021年度(2021年7月~2022年6月)の第1四半期(2021年7~9月)における輸出額は110億2,195万ドルで、前年同期比11.4%増となった(添付資料表参照)。主要輸出品の衣料品は11.5%増の90億5,944万ドル、そのうち、ニットは15.7%増の51億6,418万ドル、布帛(ふはく)は6.4%増の38億9,526万ドルとなった。

9月単月でみた場合、輸出額は41億6,545万ドルで、前年同月比38.0%増だった。主要品の衣料品も41.7%増の34億1,884万ドルで、うち、ニットが41.3増の19億529万ドル、布帛が42.2%増の15億1,355万ドルだった。2020年7~9月は新型コロナウイルスの行動規制緩和の初期段階に当たり経済活動も再開したばかりで、輸出額は前年同期比2.6%増にとどまっていた(2020年10月6日記事参照)。2021年四半期は経済活動が本格再開し、衣料品を中心とした輸出が一層伸長している状況にある。

首都ダッカから南東20キロのナラヤンゴンジに位置するアダムジー輸出加工区(EPZ)に2009年に進出し、子供服などを製造する丸久パシフィック(本社:徳島県)は、6月ごろから現在に至るまで繁忙期が続いており、フル稼働による生産体制が2022年3月ごろまで予定されている。同社の小林剛シニアゼネラルマネージャー兼Naruto Japanマネージングディレクターは「現在は、日本向け商品の生産対応に追われており、9月の出荷金額は月別平均を超える結果となっている。バイヤーの指定する生産・取引条件により、中国やミャンマーから産地変更されたオーダーにも対応している」と話す。一方で、小林氏は「新型コロナ禍」における状況について、「7月のロックダウンに伴う稼働停止の影響により、一部の出荷に航空貨物便を利用したことによる輸送コスト増や、糸などの原材料価格高騰による事業活動への影響は大きい。こうした当地繊維業界への『新型コロナ禍』における負の影響は、依然として継続している」と説明している。

(山田和則)

(バングラデシュ)

ビジネス短信 2699f3feb33d3aa2