新型コロナ対策の衛生緊急事態は続くも、飲食店の閉店時間規制などを緩和

(モロッコ)

ラバト発

2021年10月04日

モロッコ政府は9月30日、新型コロナウイルス感染者数が減少傾向にあるとして、8月3日から行ってきた移動規制などを10月1日から緩和すると発表した。

1日当たりの新規感染者数は8月初旬には1万人を超えたが、その後は減少傾向に転じている。保健省によると、9月30日の新規感染者数は1,098人と、ピーク時の1割以下に減少し、累計感染者数は93万3,071人、累計死者数は1万4,267人となっている。

ワクチン接種は、9月30日時点で2,263万2,510人が1回目を接種、うち1,906万9,557人が2回目の接種を終えており、全人口(約3,600万人)の5割り以上が2回目接種を終えた状況だ。モロッコで使用しているワクチンは、シノファーム製、ファイザー製、アストラゼネカ製、ジョンソン・エンド・ジョンソン製となっている。

小学校などの教育機関は新学期開始を通常より約1カ月遅らせて10月1日とし、12歳以上の生徒へのワクチン接種を急ピッチで進めていた。

緩和措置の主なものは次のとおり。

  • 外出禁止開始時間を午後9時から午後11時に変更、終了時間は翌日午前5時から変更なし。
  • 他県への移動には、ワクチンパスや地元当局発行の移動許可証の取得が必要。
  • レストランやカフェの営業は午後11時まで(収容定員の50%を超えないこと)。
  • 公衆浴場やスポーツジムは収容定員の50%を超えないことを条件に営業可能。
  • 集会や催しは50人以下で実施し、それを超える場合は地元当局の許可が必要。

(本田雅英)

(モロッコ)

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