対外経済安全保障会議を開催、米国の半導体情報提供要請など議論

(韓国、米国)

ソウル発

2021年10月21日

韓国企画財政部は10月18日、ホン・ナムギ副首相兼企画財政部長官主宰による「対外経済安全保障戦略会議」を開催したと発表した。同会議は、経済・技術・安全保障などが関連したグローバルな懸案について省庁横断的に確認および対応するため、新たに設置されたもの。

第1回となる今回の会議では、以下の3点が議題になった。

1.米国政府の半導体情報提供要請(注1)と関連する動向および今後の対応

韓国政府は韓米の半導体協力におけるパートナーシップを基盤として、米国側に対し、韓国企業の懸念など様々なチャネルを通じて伝え、今後も同様の取り組みを継続していくことを確認した。また、韓国企業に対しては、主要国などの動向を共有し、適時支援していくとした(注2)。

2.グローバルな技術覇権競争下での韓国の技術育成および保護戦略

(1)技術のブロック化に備えた重要技術の確保対策、(2)技術および人材の流出防止策のための技術セーフティネットの構築、(3)国際協調および戦略的な協力、などを議論した。

3.環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP、いわゆるTPP11)参加に関する議論の動向および今後の対応

(1)CPTTP参加の経済的および戦略的な価値、(2)国内のセンシティブ品目への被害など懸念材料などを幅広く検討し、国益を最大化するための今後の対応やスケジュールなどについて意見調整した。

(注1)米国商務省産業安全保障局(BIS)が11月8日を期限として、半導体サプライチェーンに関する情報やデータを求めている件。

(注2)11月8日以降も緊密にコミュニケーションをとり、韓国企業の負担を緩和していくとした。

(当間正明)

(韓国、米国)

ビジネス短信 0df355655681f56a