王子ホールディングス、段ボール箱の地場メーカーを買収
(インド、日本)
ニューデリー発
2021年10月13日
王子ホールディングス(以下、王子HD)は10月4日、インド北部にある段ボール製造販売会社の株式80%取得を発表した。同社がインド地場企業を買収するのは今回が初めてで、同国内の生産拠点としては4カ所目となる。
今回、王子HDが買収したのは、連邦直轄地チャンディガルに本社を置く地場企業エンパイア・パッケージズ(以下、エンパイア)だ。パンジャブ州に月産能力400万平方メートルの段ボール工場を持つエンパイアは、1978年の設立以降、食品・日用品分野における外資系の大手消費財メーカーと取引関係を築いてきた。価格競争力が厳しく求められるインドの段ボール箱市場において、「新型コロナ禍」でも巣ごもり消費の需要拡大を追い風に売り上げを伸ばすなど、同社の業績は好調だ。
王子HDによると、同社が非日系企業への販路拡大に力を入れたいと考えていたところ、エンパイア経営陣の全面的な協力を得られることとなり、今回の合意に至ったという。
王子HDは、2012年にインド子会社として王子インディアパッケージングを設立しており、既に北部のラジャスタン州、西部のグジャラート州、南部のタミル・ナドゥ州において段ボール製造工場を有する。同社は、新たに買収したエンパイアの販売ネットワークやノウハウを他の拠点でも生かし、今後のインド展開を強化していく方針だ。
(広木拓)
(インド、日本)
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