貿易投資の促進に向けて第6回日亜ビジネス環境整備委員会を開催

(アルゼンチン、日本)

ブエノスアイレス発

2021年09月13日

第6回日亜ビジネス環境整備委員会が9月9日、ブエノスアイレス市で開催された。ビジネス環境整備委員会は、アルゼンチンで事業展開する日本企業関係者らの関心事項や要望などに関する意見交換を通じて、2国間の貿易投資の促進やビジネス環境の改善につなげる取り組みだ。2016年5月に第1回が開催され、今回は2019年4月に開催された第5回から約2年ぶりの開催となった。

日本からは中前隆博・駐アルゼンチン日本大使、永谷佳久・在亜日本商工会議所会頭および在アルゼンチン日系企業関係者、アルゼンチン政府からはホルヘ・ネメ外務副大臣(国際経済関係担当)、アリエル・エステバン・シャーレ工業生産・開発副大臣(産業・知識経済・対外貿易管理担当)らが参加し、意見を交わした。

アルゼンチン外務省の発表によると、2国間の貿易、投資、技術協力など広範な意見交換が行われた。具体的には、アルゼンチン産品に対する日本市場のさらなる開放、潜在力に対して低水準にとどまる2国間貿易を増加させるための輸出促進策、投資促進のために共同の取り組み、水素、アンモニア、カーボンリサイクルに代表されるアルゼンチンの戦略分野の情報共有、2国間貿易を拡大するためのニッチ市場の探索などだ。また、今後も定期的に会合を開くことで合意した。

広大な国土と豊富な食料、鉱物資源を有するアルゼンチンにおけるビジネスの潜在的可能性の高さについては多くの日本企業が認めるところだが、対外債務問題によるカントリーリスクの高さがネックになっている。こうした2国間の対話のメカニズムを通じた、マクロ経済やビジネス環境の改善が期待される。

(西澤裕介)

(アルゼンチン、日本)

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