現代ウィア、サンクトペテルブルクにエンジン工場を開所

(ロシア)

サンクトペテルブルク発

2021年09月14日

現代自動車グループの主要部品メーカーである現代ウィアは9月9日、ロシアのサンクトペテルブルクで自動車エンジン工場の開所式を行った。

北西連邦管区のワジム・レオンチエフ大統領全権副代表は、開所式でウラジーミル・プーチン大統領の祝辞を代読し、現代自動車グループがサンクトペテルブルクにおける自動車産業の集積に貢献し、政府による投資優遇の条件である部品製造の現地化の義務を一貫して履行してきたとのメッセージを伝えた。

今回の工場は、現代ウィアにとって中国やメキシコなどに次ぎ世界で5番目の工場となり、投資額は158億ルーブル(約237億円、1ルーブル=約1.5円)に上る。10月から量産を開始し、年間33万台のエンジンを製造する予定。現代自動車グループは近年、ロシアでの現地生産の取り組みを加速しており、2020年7月にはゼネラルモーターズ(GM)サンクトペテルブルク工場跡地を買収していた(2020年7月31日記事参照)。

サンクトペテルブルクは、ロシアにおける文化の中心地であると同時に、日本からも大手自動車メーカー2社が進出するなど自動車産業の集積地という側面がある。市政府は、製造業を含め投資誘致に積極的で、さまざまな投資インセンティブを用意している。

(島田憲成)

(ロシア)

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