遼寧省が2年ぶりに最低賃金を改定、月額1,910元に

(中国)

大連発

2021年09月27日

中国・遼寧省で2年ぶりに最低賃金が改定される。今回の改定は2021年11月1日から適用され、1類地区の最低賃金を月額1,810元(約3万770円、1元=約17元)から1,910元に、パートタイム労働者の最低時給は18.3元から19.2元に引き上げられる。

東北3省では、黒龍江省でも2017年10月1日以来4年ぶりに改定され、2021年4月1日から適用されている。1類地区の最低賃金を月額1,680元から1,860元に、パートタイム労働者の最低時給を16元から18元に引き上げた。

吉林省は2021年内に改定の予定とされているが、具体的な改定内容は発表されておらず、2017年10月以降、最低賃金は変更されていない(現行は1類地区1,780元、パートタイム17元)。

引き上げ率は両省ともに前回の改定と比べ縮小

遼寧省、黒龍江省の最低賃金引き上げは、前回の改定と比べるとともに上げ幅が縮小した。遼寧省の1類地区の月額の引き上げ率は5.5%と、2年前(2019年11月)の改定に比べると6.2ポイント下がり、黒龍江省の1類地区の月額の引き上げ率は前回の13.5%から2.8ポイント縮小し10.7%となった。遼寧省の引き上げ率は、全区域分類で10%を下回った(添付資料表1参照)。

15の省・直轄市が最低賃金を改定

中国では2021年1~9月の間に、遼寧省、黒龍江省を含む15の省・直轄市(上海市、北京市、浙江省、江蘇省、天津市、湖北省、陝西省、寧夏回族自治区、遼寧省、新疆ウイグル自治区、山西省、黒龍江省、江西省、チベット自治区、甘粛省)が最低賃金を改定した。そのうち7省・直轄市で最低賃金が2,000元以上となり、最も高いのは前回改定時と変わらず上海市(月額2,590元)だった(添付資料表2参照)。

(山口はるか)

(中国)

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