深セン市前海と珠海市横琴、香港・マカオで金融などの協力を促進

(中国)

広州発

2021年09月29日

中国国務院は9月6日、珠海市の横琴と深セン市の前海においてさらなる開放を進め、香港・マカオとの協力を促進する「横琴における広東省・マカオ深度合作区建設総方案外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」と「前海における深セン・香港現代サービス業合作区の改革開放を全面的に深化する方案外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。

前海についての方案では、前海合作区の面積を14.92平方キロから120.56平方キロに拡大し、香港・マカオとの協力レベルを向上させる、としている。重点分野として、(1)金融などのサービス業について国際標準を満たす発展体制の整備、(2)人工知能(AI)やスマート金融、スマートシティなどの科学技術について新型の研究開発機構を設立、(3)金融業や法律サービス業のさらなる開放によるサービス貿易の自由化、の3点を重視するとした。

横琴についての方案では、面積約106平方キロの合作区において広東省とマカオの共同管理体制をつくるとしており、(1)マカオの優位産業であるハイエンド製造業、漢方薬、観光業、金融産業の発展の促進、(2)区内におけるマカオ住民に対する就業生活環境の提供、(3)金融管理のイノベーションに向けた開放体系の構築や貨物通関、人員出入り一体化、の3点が掲げられた。

両方案で、特に注目されるのは金融分野における取り組みだ。広東省地方金融監管局の于海平局長によると、前海と横琴における金融分野イノベーションに向けた取り組みとして、具体的には以下のような内容が想定されている。

  1. 中央・香港・マカオの金融管理部門とすり合わせて実施細則を制定する。また、同時に、香港マカオ保険のアフターサービスセンターの建設を加速し、中国本土と香港・マカオの投資家がクロスボーダーで資産運用商品を売買できる「越境理財通」を発足させる。
  2. 横琴エリアで、マカオの金融機関が展開できる事業を大幅に拡大する。マカオの金融機関の規模が小さいことを考え、資産規模や経営年数などの条件を緩和する。
  3. 前海エリアで、国家金融業対外開放試験窓口およびクロスボーダー人民元イノベーション試験区を構築する。香港とのつながりを強化し、金融分野の改革開放を推進する。主として、株式、債券、保険の市場相互参入を推進し、人民元クロスボーダー使用の範囲と規模を拡大する。外貨管理の面では、より便利な貨物貿易決済措置を実施する。外国や香港の金融機関が、前海で地域管理本部、資産運用子会社、単独資本または合弁の金融機関が設立可能になり、クロスボーダーの証券業務を取り扱うことができる。

(盧真)

(中国)

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