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8月の米消費者物価上昇率、前年同月比5.3%上昇、前月より伸び率鈍化

(米国)

ニューヨーク発

2021年09月15日

米国労働省は9月14日、8月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比5.3%上昇したと発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した(添付資料表参照)。変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコア指数は同4.0%上昇となった(添付資料図参照)。民間予想(ダウ・ジョーンズ)はそれぞれ5.4%、4.2%だった。前月のCPIはそれぞれ5.4%、4.3%で、消費者物価指数、コア指数ともに低下している。前月比についても、消費者物価指数、コア指数はそれぞれ0.3%、0.1%上昇と、いずれも前月(それぞれ0.5%、0.3%上昇)を下回っている。

品目別に前年同月比でみると、中古車31.9%上昇、航空運賃6.7%上昇などの伸びが高いが、前月比ではそれぞれ1.5%低下(前月:0.2%上昇)、9.1%低下(0.1%低下)と、その鈍化が目立つ。一方で、ガソリン価格は前年同月比で42.7%上昇と前月(41.8%上昇)の伸びを上回っており、前月比でも2.8%上昇と価格上昇が続いている。また、家庭用食品が前年同月比で3.0%上昇と、ここにきて上昇傾向にある。

ガソリン価格や食料品価格は家計に直結するだけに、バイデン政権も警戒を強めている。ガソリン価格については、連邦取引委員会(FTC)が石油・ガス業界で不正行為がないか市場調査に着手しているほか(2021年9月2日記事参照)、食品価格に関しては、ホワイトハウスが9月8日、特に最近の食肉価格の高騰を踏まえて、寡占状態にある食肉加工大手4社を規制対象として価格引き下げに取り組むと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしている。また、保健福祉省では9月9日、薬価引き下げに向けて、同じく寡占状態にある医薬品業界に対し、薬価を直接交渉できる権限を保健福祉省に付与するなどの措置を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしている。国内ではインフレ期待も高止まりが続いており、ニューヨーク連邦準備銀行が9月13日に発表した消費者調査によると、1年後の期待インフレ率の中央値は5.2%と10カ月連続で上昇した。バイデン政権はこうした物価高が家計に与える影響を緩和しようと矢継ぎ早に政策を打ち出している。

金融政策を所管する連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は、最近のインフレ傾向が一時的であり、物価の安定に「さらなる著しい進展」がみられるとして、2021年内の量的緩和の縮小を示唆している(2021年8月30日記事参照)。上昇率は鈍化しつつあるものの、高い水準で推移する物価を踏まえ、金融政策が今後どう変化するか、バイデン政権の物価対策と併せて注目される。

(宮野慶太)

(米国)

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