ニューサウスウェールズ州、新型コロナワクチン接種率による制限緩和計画を発表
(オーストラリア)
シドニー発
2021年09月10日
オーストラリアの最大都市シドニーを州都とするニューサウスウェールズ(NSW)州政府は9月9日、新型コロナウイルスのワクチン接種率を基準とする行動制限緩和計画を発表した。2回目の接種率が70%に到達した日の次の月曜日以降、2回目の接種完了者を対象に外出制限令を解除する。同州の16歳以上で初回の接種が完了した人は76.4%、2回目の接種完了者は43.6%、接種回数の合計は783万回になる(オーストラリア連邦政府保健省)。
制限緩和計画の概要は以下のとおり(詳細は発表参照)。
- 家庭訪問は最大5人まで
- 屋外集会は最大20人まで
- 接客業の店舗や小売店舗、美容院・理髪店は、1人当たり4平方メートルを確保する規則や上限人数などの条件付きで営業再開
- 大型屋外娯楽施設、屋内娯楽施設は、1人当たり4平方メートルを確保する規則や上限人数などの条件付きで営業再開
- 結婚式・葬式は最大50人まで、飲食は着席時のみ(立食形式は制限)
- 国内旅行は可能(州地方部への旅行も含む)
被雇用者が在宅勤務可能な場合、雇用主は在宅勤務を許可する必要がある。また、公共交通機関、小売店、職場などの全ての屋内公共施設でマスク着用義務を継続する。
同日の発表では、2回目の接種率が80%に到達後、海外渡航、地域スポーツ、大型イベントなどでさらに制限緩和していくとしている。さらには、2回目のワクチン接種完了者に対して、新型コロナウイルス陽性者との濃厚・軽微接触した際の隔離規制の変更も予定している。
(遠藤泰平)
(オーストラリア)
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