1年10カ月ぶりのBtoB向け食品見本市HOFEX開催

(香港、日本)

香港発

2021年09月27日

アジア有数の食品総合見本市「HOFEX 2021」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが9月7~9日、香港で開催された。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、海外との往来制限が続く中、BtoB向けの食品見本市として1年10カ月ぶりの開催となった。今回はオフラインとオンラインを併用しており、オフラインでの出展者(香港に現地法人、代理店または代理人などを有している企業など)に対しては、新型コロナワクチン接種証明書またはPCR検査による陰性証明書の提出を義務付け、指定エリア外での試飲や試食は禁じるなどの感染防止対策が講じられた。

主催者の発表によると、295社が出展し、約1万8,000人のバイヤーが来場した。なお、2019年の前回開催時には、3万9,224人のバイヤーが来場した。

写真 オフラインとオンラインを組み合わせたジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)

オフラインとオンラインを組み合わせたジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)

ジェトロが設置したジャパンパビリオンには、丸宇(出展品目:抹茶ラテ)、千葉県酒類販売(出展品目:日本酒)など5社の日本の事業者が出展した。往来制限によって香港への渡航がかなわない中、現地に代理店なども有していない4社は日本のオフィスからオンラインでバイヤーへの対応や商談を行った。

写真 オンラインで商談するバイヤーの様子(ジェトロ撮影)

オンラインで商談するバイヤーの様子(ジェトロ撮影)

ジャパンパビリオンの出展者からは、「コロナ禍で渡航して出展ができない中で商談できる機会は貴重」「オンライン出展を含め、初めての海外出展だったが、不具合なくオンライン商談の機会を得ることができた」「全体の来場者が少なかったが、幾つか良い商談もでき、出展の成果はあった」といった声が聞かれた。訪れたバイヤーからは、「オンラインでもその場で話せるのは良い」「日本産食品を探しており、見本市開催が少ないため、このような機会は貴重」といった声が寄せられた。

一方で、「全体の来場者数が減っているため、目当てのバイヤーが少なかった」「ブースでの試飲試食ができないため、大きな効果を期待するのは難しい」との出展企業の声も聞かれ、コロナ禍の中の見本市出展の課題も明らかとなった。

HOFEXは隔年開催されており、次回は2023年5月10~12日に開催される。

(細山美咲)

(香港、日本)

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