第2四半期GDP成長率は前年同期比13.6%、新型コロナ以前の水準に回復

(ルーマニア)

ブカレスト発

2021年09月27日

ルーマニア統計局(INS)は9月7日、2021年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率の内訳データを発表した。実質GDP成長率(季節調整済み)は前年同期比13.6%となり、2020年第1四半期(1~3月)以来のプラス成長を記録した(添付資料表1参照)。前期比では1.8%だった。GDPは新型コロナウイルス感染拡大に伴うロックダウンが開始される直前の水準を取り戻したことになる。

名目GDP成長率を産業別にみると、卸・小売業がGDP総額の20.0%を占め、寄与度は3.9ポイントと最も高かった(添付資料表2参照)。

バシレ・フロリン・クツ首相は、2021年に入ってから投資(総固定資本形成)がGDP成長率に大きく貢献していると強調する一方、ライファイゼン銀行チーフエコノミストのイオヌツ・デュミトル氏は、輸入増を伴う消費支出の増加がGDP成長率を押し上げたとし、貿易赤字拡大を懸念している(添付資料表3参照)。

INSが今回発表した資料には、2000年を基準とした産業別、四半期別のデータが含まれており、これによると、2000年以降、サービス業や建設業がGDPを牽引しており、鉱工業や農林水産業が伸び悩んでいることが分かる(添付資料図参照)。

(ミンドル・ユニアナ、西澤成世)

(ルーマニア)

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