マニラ首都圏、9月16日から試験的に新たな新型コロナ対策措置を運用

(フィリピン)

マニラ発

2021年09月17日

フィリピン大統領府は9月14日、マニラ首都圏は9月16日から新たな新型コロナウイルス対策「アラート・レベル・システム」を試験的に導入すると発表した。マニラ首都圏全体で「アラート・レベル4」を運用する。同システムでは、地域の感染水準を5段階に区分けし、段階的にビジネス活動を制限していく。数字が大きいほど感染が拡大している状態で、「アラート・レベル4」は「感染者数が多いもしくは増加しており、かつ総病床利用率および集中治療室(ICU)利用率が高い水準にある」に該当する。フィリピン保健省(DOH)は毎週、アラート・レベル・システムによる感染水準の区分けを発表する。

「アラート・レベル4」の主要な活動制限は以下のとおり。

  • 飲食店について、屋外飲食サービスの提供は会場の収容可能人数の30%まで可能。屋内飲食サービスは「ワクチン接種を完了した者」に対してのみ収容可能人数の10%まで提供可能。
  • パーソナルケアサービスについて、理髪店、ネイルサロン、美容サロンに限定して運営が可能。屋外でのサービス提供は会場の収容可能人数の30%まで可能。屋内でのサービスは「ワクチン接種を完了した者」に対してのみ収容可能人数の10%まで提供可能。
  • ミーティング、展示会、カンファレンスなどのMICEの開催は認められない。

活動制限の詳細は、「GUIDELINES ON THE PILOT IMPLEMENTATION OF ALERT LEVELS SYSTEM FOR COVID-19 RESPONSE IN THE NATIONAL CAPITAL REGIONPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」を参照すること。

地方自治体による局所的なロックダウン実施の権限が認められる

アラート・レベル・システムの導入に伴い、市あるいは町の首長は、地域関係機関タスクフォース(RIATF)の同意の下で、管轄地域内で局所的なロックダウンを行うことができる。局所的なロックダウンが発動する場合、14日間以上行うことが規定されている。

(吉田暁彦)

(フィリピン)

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