7割がデルタ変異株まん延による死亡増加は予防できたと回答、米大学世論調査

(米国)

米州課

2021年09月17日

米国コネチカット州のキニピアク大学は9月15日、バイデン政権の新型コロナウイルスのワクチン接種義務化などに関する世論調査結果外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注)を発表した。

デルタ変異株の感染拡大などによる最近の死者数増加については、68%が「(マスク着用、ワクチン接種を徹底することで)予防できた」と回答している。支持政党別では、民主党支持者の89%が「予防できた」とし、共和党支持者は48%が「予防できた」、43%が「予防できなかった」と意見が分かれた。

バイデン政権が9月9日に発表したワクチン接種義務化の方針(2021年9月13日記事参照)に関しては、「不支持」が51%と「支持」(48%)をわずかに上回り、意見を2分する結果となった。支持政党別では、共和党支持者の84%が「不支持」、民主党支持者の89%が「支持」と対照的だ。ワクチン接種を推進する計画について、「行き過ぎ」との回答が48%、「妥当」が39%、「不十分」が10%だった。

カテゴリー別接種対象者に対するワクチン接種義務化については、次のとおり。

  • 医療従事者:「支持」57%、「不支持」40%
  • 連邦行政機関職員:「支持」53%、「不支持」45%
  • 企業の従業員:「支持」50%、「不支持」49%
  • 大学生:「支持」50%、「不支持」48%
  • 12歳以上の学生:「支持」48%、「不支持」49%

また、各種サービスで顧客としてワクチン接種証明を求められることについては次のとおり。

  • 飛行機に搭乗する際:「支持」53%、「不支持」46%
  • 大規模なイベントに参加する際:「支持」50%、「不支持」48%
  • レストランを利用する際:「支持」42%、「不支持」57%

ワクチン接種について、どのように捉えているか質問したところ、「個人の自由」が43%、「公衆衛生」が52%という結果だった。

マスク着用に関してはより肯定的

公共施設の屋内でマスク着用を求められることについては、57%が「支持」、41%が「不支持」と、過半数は支持している。

また、学校で生徒、教師、職員がマスク着用を求められることについては、「支持」63%、「不支持」34%だった。

(注)実施時期は、2021年9月10~13日。対象者は、米国の成人1,210人。

(松岡智恵子)

(米国)

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