約1年半続いた大災害事態宣言に終止符、夜間外出禁止令も廃止

(チリ)

サンティアゴ発

2021年09月28日

チリ政府は9月27日の定例会見において、9月30日までを期限として発令している大災害事態宣言(El estado de excepción constitucional de catástrofe)を延長しない意向を発表した。同宣言は2020年3月18日に発令されて以降、約1年半継続していた。これにより、チリ全土に発令されている午前0時~5時の夜間外出禁止令や、地域ごとの感染状況に応じて行われてきた規制緩和計画のうち、最も規制が強い外出禁止措置(Cuarentena)についても廃止される。

セバスティアン・ピニェラ大統領は、同宣言の解除によって国民はより広範囲にわたって行動の自由を手にするが、新型コロナウイルスによるパンデミックは継続している点を十分に認識した上で、引き続き個々人がマスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、密集状態の回避、閉鎖空間における換気の徹底などを実践し、責任をもった行動を行う必要がある点を強調した。

併せてチリ政府は、家庭収入保護(IFE)、労働者収入保護(IFE Laboral)、中小企業への補助金、産後休業措置などの新型コロナウイルス関連の特別支援策は、大災害事態宣言の解除後も引き続き有効であることを発表した。

(岡戸美澪)

(チリ)

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