武漢市、消費の拡大に向けた目標を発表

(中国)

武漢発

2021年08月03日

中国の武漢市政府は7月8日、消費の拡大を目的とした「武漢市における国際消費センター都市の建設に向けた実施方案外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(以下、方案)を発表した。方案では、2025年までに同市の社会消費品小売総額を1兆元(17兆円、1元=約17円)以上、インターネットショッピングの小売額を5,000億元以上に成長させるなどの数値目標を設定した。

方案では、目標の達成に向けて、武漢市内に中心的な商業エリアを2~3カ所、有名な夜間消費エリアやスマート商圏をそれぞれ10カ所以上構築する。また、2025年までに武漢市内に文化・観光産業の発展モデル区を1~2カ所形成し、同市を訪れる国内観光客を年間3億8,700万人、海外からの観光客を360万人誘致するとしている。

武漢市における消費市場の回復は道半ば

武漢市統計局の発表(7月20日)によると、2021年上半期における武漢市の社会消費品小売総額は前年同期比28.1%増(3,068億8,700万元)、インターネットショッピングにおける小売額は33.7%増となった。品目別では、主要15品目のうち14品目で小売額がプラス成長となり、文化・事務用品(2.3倍)、家具(2.1倍)、通信機器(68.2%増)、体育・娯楽(58.2%増)などの消費が大きく増加した。

2021年上半期における武漢市の域内総生産(GRP)は前年同期比28.6%増(8,251億4,500万元)で、2019年同期比でも3.5%増となった。一方、社会消費品小売総額は、2019年同期比では12.4%減だった。同市統計局は「武漢市の消費市場は徐々に改善しつつある」との見方を示している。

(片小田廣大)

(中国)

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