政府が2021年の経済成長率の予測値を4~5%へ下方修正

(フィリピン)

マニラ発

2021年08月25日

フィリピン開発予算調整委員会(DBCC)は8月18日、2021年の経済成長率の予測値を4~5%へ下方修正したことを発表した(5月発表の予測値は6~7%)。新型コロナウイルスのデルタ型変異株の感染拡大を抑えるため、国内各地で強力な移動・経済制限措置を実施したことに鑑みて、成長率の予測値を引き下げた。なお、2022年の経済成長率の予測値は7~9%、2023年と2024年は6~7%とし、5月発表の予測値から変更はなかった。

DBCCは、新型コロナウイルス感染拡大のリスクに対処しつつ、経済活動を再開させていく戦略として2つを挙げている。1つ目は、広域で移動・経済制限を課すのではなく、対象地域を絞って同措置を導入していくことだ。対象地域を絞ることで、より多くの人々が経済活動を継続し、生計を立てることが可能となる。2つ目が、ワクチン接種を加速させていくことだ。DBCCによると、8月15日までに国内で2,780万回分のワクチンが投与された。うち1,520万回分が1回目の接種、1,260万回分が2回目の接種として投与された。

(吉田暁彦、サントス・ガブリエル)

(フィリピン)

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