20回目の緊急事態宣言延長、全国的に警戒レベル緩和も、第3波への警戒続く

(ペルー)

リマ発

2021年08月24日

ペルー首相府(PCM)は8月22日に大統領令第149-2021-PCM号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発令し、8月末で期限を迎える新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言を9月末まで延長することを決定した。また、22日に期限を迎えた前回の地域別感染警戒レベル分け(2021年7月28日記事参照)については、今までの州単位から県単位に対象地域を限定すると同時に、大幅な警戒レベルの緩和を行った。首都リマについては、前回に引き続き4段階中最も低い「中級警戒レベル」に指定し、最も高い「極限警戒レベル」については今回も対象地域の指定はなかった(その他の規制内容と地域分別は添付資料表参照)。

一方で、エルナンド・セバージョス保健相はデルタ型変異株の感染件数が144件に増加していることに対して感染の第3波への警戒を強めており、保健省(MINSA)は今回の大統領令の発令から10日以内にPCMに新たな感染予防ルールの提案を行うとしている。

他国からの入国規制については、引き続き9月5日までブラジル、南アフリカ共和国、インドの3カ国からの非居住者の入国を禁止するとともに、運輸通信省(MTC)省令第790-2021-MTC/01号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにより8月16日から31日まで同3カ国からの航空機受け入れ禁止措置を継続している。

また「労働契約一時凍結制度(SPL)」(2020年4月17日2020年4月28日記事参照)を含む多くの新型コロナウイルス関連労働規定ともにもづけされている全国衛生緊急事態宣言(注)も、9月3日からさらに180日間延長する大統領令第025-2021-SA号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが8月13日に発令されている。

(注)危機によって国家の存亡や国内治安の混乱が懸念される「緊急事態宣言」に対して、国民の健康と生命が危機にある状況下で発令されるのが「全国衛生緊急事態宣言」。

(設楽隆裕)

(ペルー)

ビジネス短信 9f7875ebfbceb0c7