米石油ガス開発タロス・エナジー、米カーボンバートとテキサス州沖合のCCS案件落札

(米国)

ヒューストン発

2021年08月27日

米国石油ガス開発会社タロス・エナジー(本社:テキサス州ヒューストン)は8月25日、二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)開発会社カーボンバート(本社:デラウェア州ドーバー)と連携し、テキサス州東部のボーモントとポートアーサー付近にあるジェファーソン郡CCSプロジェクト用地のリース権を落札したと発表した。タロスとカーボンバートはメキシコ湾での石油ガス生産活動の知見に加え、CO2回収と再生可能エネルギー、財務の知見を本プロジェクトで共同活用する。

今回のCCSプロジェクト地は、総面積が4万エーカー(約162平方キロ)以上で、メキシコ湾にあるテキサス州の沖合に位置している。テキサス州とルイジアナ州の湾岸に沿った排ガスを出る産業の集積地に近い。タロスによるCCSプロジェクト地に関する事前調査結果では、この産業集積地から約2億2,500万~2億7,500万メートルトンのCO2を貯蔵できると予測している。タロスは本プロジェクトの運営者となる。

タロスの社長兼最高経営責任者(CEO)のティモシー・ダンカン氏は「今回のCCSプロジェクト地は、将来の魅力的なプロジェクトを支援するための良好な地質学的特性と商業的近接性を兼ね備えている」「メキシコ湾岸に沿って複数のCCSを運用する最初の試みとなる」と述べている。

タロスは6月8日にテキサスとルイジアナ、ミシシッピー、アラバマ各州からなるメキシコ湾沿岸域と同湾を対象にCCSプロジェクトを実施するため、英国のカーボンマネジメント会社ストレッガ・ジオテクノロジーズ(本社:ロンドン)と連携し、ジョイントベンチャーを設立すると発表(2021年6月10日記事参照)している。

(沖本憲司)

(米国)

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