マハーラーシュトラ州、新型コロナ対策の活動制限の新たな緩和発表

(インド)

ムンバイ発

2021年08月05日

インド西部マハーラーシュトラ(MH)州政府は8月2日、新型コロナウイルス感染者数の減少傾向を受けて、現行の活動制限措置の緩和策を発表した(添付資料参照)。

主な内容は以下のとおり。

1.プネ市を含む11地区については、高い陽性率となっているため、レベル3(2021年6月10日記事参照)の活動制限措置を継続する。

2.州都ムンバイ市、同市郊外(Suburban)、タネ市の3地区については、各自治体が個別に活動制限措置を定める。うち、日本人が多く駐在するムンバイ市や同市郊外については、以下のとおり。

(1)ショッピングモールを除く全ての店舗は毎日午後10時まで営業可能。薬局は24時間営業可能。

(2)飲食店は席数の半数を上限に、毎日午後4時まで店内飲食が可能。持ち帰りや配達は現行どおり午後8時まで可能。

(3)午後11時から翌日午前5時までの外出禁止。

(4)水泳とコンタクトスポーツを除く屋内外スポーツは実施可能。

3.上記の14地区以外については、以下の緩和策を適用する。

(1)ショッピングモールを含む全ての店舗は、平日午後8時まで/土曜日午後3時まで営業可能。日曜日の営業は必需品を販売する店舗のみ可能。

(2)飲食店は席数の半数を上限に、平日午後4時まで店内飲食が可能。持ち帰りや配達は現行どおり午後8時まで可能。

(3)午後9時から翌日午前5時まで外出禁止。

(4)ジム、ヨガセンター、美容室、スパは、エアコンの不使用かつ定員の半数を上限に、平日午後8時まで/土曜日午後3時まで営業可能。映画館や劇場は引き続き閉鎖。

(5)政府機関と民間企業の出勤者数の制限を解除。農業や土木工事、工業、物流に関しても、制限なく活動可能。

今回の緩和策に対しては、州内で賛否両論の声が上がっている。従来午後4時までの営業に限定されていた小売事業者らは、営業時間延長が売り上げ回復につながるとして緩和策を歓迎している(「ヒンドゥスタン・タイムズ」紙8月4日)。一方で、営業時間がほとんど緩和されなかった外食事業者らは「差別的」な対策だとして不満を述べている(「タイムズ・オブ・インディア」紙8月3日)。

8月4日時点の1日当たり新規感染者数は、MH州で6,005人、ムンバイ市で288人となっている。

(榎堀秀耶)

(インド)

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