東南アジアとの関係性を強調、ハリス米副大統領のシンガポール公式訪問

(シンガポール、米国)

シンガポール発

2021年08月25日

米国のカマラ・ハリス副大統領は8月23日、シンガポールを公式訪問し、リー・シェンロン首相と会談を行った。ハリス副大統領は会談後の記者会見で、シンガポールをはじめとした東南アジアと米国との永続的な関係を再確認し、自由で開かれたインド太平洋地域を追い求めていくとした。リー首相は、米国がアジア大洋州地域において積極的な役割を果たすことを歓迎するとした。ハリス副大統領の東南アジア訪問は、7月下旬にロイド・オースティン米国防長官がシンガポール、ベトナム、フィリピン訪問したことに続くもの(8月23日付シンガポール外務省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

今回、両国は安全保障のほか、サイバーセキュリティ、気候変動、貿易投資、新型コロナウイルス、サプライチェーンなどの分野で協力を深めていくことに合意した。サイバーセキュリティでは、金融セクターでのサイバー攻撃への対応のほか、国防当局による情報共有、サイバーセキュリティに関わる能力の向上など3分野における協力の覚書(MOU)を締結した。気候変動では、持続可能な交通・金融、クリーンエネルギーのためのインフラ開発、グリーンに関する基準策定などを含む。また、サプライチェーンでは、両国の官民がサプライチェーンの強化について議論を行う。

そのほか、ハリス副大統領は、米国のアフガニスタン撤退に関連して、リー首相が避難民を支援するためにシンガポールの空軍機などを参加させるとした発表について、感謝の意を表した。

(藤江秀樹)

(シンガポール、米国)

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