行政安全部、モバイルアプリで公的証明書を取得・利用できるサービス開始

(韓国)

ソウル発

2021年08月24日

韓国行政安全部は8月17日、モバイルアプリケーションの「Toss」でモバイル電子証明書(注1)の利用が可能となるサービスを開始すると発表した。これにより、口座開設や保険加入などに必要な本人確認証などについて、モバイルを通じて簡単に取得し、提出することができる。

サービスを利用するためには、「Toss」のアプリケーションに電子文書ウォレットをインストールし、口座開設などに必要な住民登録謄本・抄本、所得証明、納税証明など公的機関が発行する証明書を電子証明書として取得し、銀行などに提出するこができる(注2)。当面は9種類の電子証明書のサービスだが、今後は30種類以上に拡大する。

行政サービスの開始に合わせ、光州銀行や信用保証基金でも8月末から金融サービスや保証審査に必要な証明書をモバイル電子証明書で受け付けることが可能となる(注3)。

韓国では現在、国民生活に密接な住民登録謄本・抄本、建築物台帳など、100種類の電子証明書サービスを提供している(注4)。電子証明書サービスも年末までに家族関係証明書、資格・免許証明書などに加え、計300種類まで拡大し、10月から段階的にサービスを提供する計画だ。電子証明書は現在87の公共機関、民間機関で業務に活用され、利用を希望する機関に対しては、電子証明書のオープンAPIを提供するなど、電子証明書の利活用活性化に努めている。

(注1)行政機関などが発行する証明書などをモバイルを通じて取得・利用すること。

(注2)モバイル電子証明書の取得には、政府が運営する「政府24」ホームページへの会員登録が必要となる。

(注3)信用保証協会では、事業者登録証明書などの書類をモバイル電子証明書で提出可能となる。

(注4)インターネットを介して取得・利用が可能な電子証明書。モバイルアプリでの取得・利用には対応していない。

(当間正明)

(韓国)

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