米ニューヨーク州のクオモ知事、辞任しない場合は弾劾訴追の可能性

(米国)

ニューヨーク発

2021年08月06日

米国ニューヨーク州議会の司法委員会は8月5日、アンドリュー・クオモ州知事(民主党)に対する弾劾調査がまもなく完了するとして、13日まで同知事から追加資料や書面での反論の提出を受け付けると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。調査の完了後、弾劾手続きに向けた州議会の検討が進む見通しだ。

米国主要メディアによると、クオモ知事は女性の部下などに対して、セクシャルハラスメントを行ったとされている。レティシア・ジェイムズ州司法長官(民主党)の報告PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、現在11人の被害者から証言が得られている。

ニューヨーク州民主党委員会のジェイ・ジェイコブス委員長は、8月3日から4日にかけて、クオモ知事と面会し、辞任するよう直接勧めている。また、ジョー・バイデン大統領やビル・デブラシオ・ニューヨーク市長、チャック・シューマー上院院内総務(民主党、ニューヨーク州)も、知事は辞任すべきと発言している。

クオモ知事は、州内で新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年春当初、拡大防止に関する政策が評価され、州民からの支持を受けていた。一方で、セクハラ疑惑に加え、介護施設に関する対応が批判されていた。関係筋によると、同知事は2020年の夏に、入院中の感染者を介護施設に移した上で、施設内で死亡した高齢者の数を隠蔽(いんぺい)した疑いがある(「ウォールストリート・ジャーナル紙」電子版3月4日)。これに関しては、連邦捜査局(FBI)や連邦地検などが調査を行っている。

(吉田奈津絵)

(米国)

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