Eコマース大手のトレンドヨルがトルコ初のデカコーンに

(トルコ)

イスタンブール発

2021年08月11日

8月9日付の「ブルームバーグ」紙によると、トルコのEコマース大手のトレンドヨルは、最近の投資ラウンドでソフトバンク・グループのソフトバンク・ビジョン・ファンド2、ジェネラル・アトランティック、プリンスビル・キャピタル、アブダビ首長国の政府系ファンドADQ、カタール投資庁から15億ドルを調達した。これによって同社の企業評価額は165億ドルに達し、トルコのスタートアップ企業としては初のデカコーン(注)となった。

トレンドヨルの創業者デメト・ムトゥル氏は「本資金調達によってトレンドヨルは国内外の立場を強化する。トルコ初のデカコーンになったことで、トルコのスタートアップ・エコシステムに海外から注目も集まるだろう。現在、直接雇用と間接雇用を合わせて約110万人の雇用に貢献しているが、2023年には240万人に増やすことを目標としている」と述べた(「ハベル・チュルク」紙8月9日)。

トレンドヨルは2010年に設立され、2018~2020年に中国のアリババグループが株式の86.5%を取得していた。ユーロモニターの調査によると、トレンドヨルはトルコ国内Eコマース市場で最大となる34%のシェアを占めている。2020年にトレンドヨルで少なくとも1回購入した顧客数は1,930万人で、2020年第4四半期は1日当たり平均で110万個のパッケージが顧客に配送された。
(注)企業評価額が100億ドルを超える未上場企業。

(エライ・バシュ)

(トルコ)

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