第2四半期の失業率、4.0%に改善

(ニュージーランド)

シドニー発

2021年08月04日

ニュージーランド統計局は8月4日、2021年第2四半期(4~6月)の失業率(季節調整値)が4.0%となり、前期から0.6ポイント改善したと発表した。失業者数は1万7,000人減少して11万7,000人で、前期比12.4%減と史上最大の下落幅を記録した。

就業者数は2万8,000人増加して277万8,000人、就業率は0.5ポイント上昇して67.6%となった。実労働時間は1.6%増の9,460万時間、労働参加率は0.1ポイント上昇の70.5%となり、労働力の未活用率は1.6ポイントの大幅な低下で10.5%となった。

同局は「失業率の低下は、失業手当受給者の減少や求人数の増加など労働関連指標の動向に加えて、労働力不足やスキルのミスマッチ(必要な技能をもった人材の不足)に関する最近の報道とも一致する」と説明した。また「労働力の未活用率の大幅な低下は、労働市場の余剰能力の縮小を示しており、労働市場のタイト化や賃金上昇圧力につながる可能性がある」と分析した。

グラント・ロバートソン財務相は「失業率が2020年第3四半期(7~9月)にピークに達して5.2%となって以降、政府の支援策が奏功して6万3,000人の雇用が回復した」と強調した。また「(新型コロナウイルス)ワクチン接種プログラムの加速化によってビジネス展開に確実性をもたらすとともに、重要なスキルを有する労働者の入国支援や人材育成への投資など、急速な経済回復に伴う労働市場の課題にも対処していく」と述べた。

(住裕美)

(ニュージーランド)

ビジネス短信 4077040408be3dd7