カイロで建設展が開催、プロジェクトも活発化
(エジプト)
カイロ発
2021年07月07日
エジプトのカイロで6月25~29日に、建設展示会「The Big 5 Construct Egypt」が開催された。イタリア、ドイツ、ギリシャ、アラブ首長国連邦(UAE)、ロシアなど18カ国が出展し、国際的な展示会となった。各国の建設機械・資材会社やエジプト大手建設会社のHassan Allam、Orascom Construction、Arab Contractorsなど、合計約180社が出展した。メインのスポンサーはエジプト大手建設会社だ。4日間で約30回以上の建設関連のセミナーやパネルディスカッションを開催した。エジプト、ナイジェリア、南アフリカ共和国の大臣も登壇した。新型コロナウイルスの影響もあり、例年より規模を縮小した開催になったものの、エジプト政府や企業による経済活動は継続している。
国際展示会をリアルで開催
毎年開催される本展示会は、2020年に新型コロナウイルスの影響で中止されたが、2021年はリアルイベントとして開催された。新型コロナウイルス感染拡大以降、エジプトでは国内向けの展示会は規模を縮小して開催されているものの、国際的な展示会はまだ少ない。同展示会では、新型コロナウイルス感染対策のため、入場は事前ウェブ申し込みとバーコード付きに入場バッチを事前に印刷することで、当日受付なしで入場可能な形式となった。建設関連のセミナーやパネルディスカッションも、席の距離を取って、約60人の事前予約制で開催された。
エジプトでは、急激な人口増加にともない、新行政首都の開発、郊外の開発、インフラの整備などが進んでいる。Big5がMEEDプロジェクトと共同で作成した報告書「EGYPT PROJECT MARKET OUTLOOK:2021」によれば、2020年のエジプトの建設市場は中東・北アフリカ(MENA)地域で3番目となる149億ドルの市場だった。MEEDプロジェクトのデータによると、2016年から2020年の5年間では、石油・ガス、電力、地下鉄、郊外開発関連などで合計912億ドルの建設プロジェクトが締結された(主なプロジェクトは添付資料表参照)。現在進行中もしくは計画中のプロジェクトは合計4,359億ドルとなっており、将来的に計画する建設プロジェクトは3,500億ドルを超えると発表された。
(井澤壌士)
(エジプト)
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