米コロラド州プライバシー法が成立、2023年7月に施行

(米国)

ロサンゼルス発

2021年07月14日

米国コロラド州のジャレッド・ポリス知事は7月7日、コロラド州プライバシー法(Colorado Privacy Act)に署名外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますし、同法は成立した。2023年7月1日の施行に向けて、州司法長官が今後、具体的なルールを定めていく。米国で包括的な個人情報保護関連法を成立させた州としてはコロラド州が、カリフォルニア州(California Consumer Privacy Act、2020年8月20日記事参照)、バージニア州(Virginia Consumer Data Protection Act)に続き、3番目となる。

コロラド州プライバシー法は、同州に居住する消費者の個人情報保護を目的とし、既に米国の一部の州で取り入れられている個人情報保護関連法と同様の内容が含まれている。具体的には、消費者に、対象事業者が収集した個人データへのアクセス、訂正、削除を行う権利や個人データの販売だけでなく収集、使用を拒否する(オプトアウト)権利を付与する一方、対象事業者は、個人データの保護や、個人データの使用方法に関して明確で理解しやすく透明性のある情報を消費者に開示すること、個人データの収集と使用における保護評価を行うことが義務付けられている。そのほか、州司法長官らには、事業者によるデータ保護評価にアクセスして審査し、違反があった場合には罰則を科す権限を与えている。

対象事業者は、コロラド州でビジネスを行うか、またはコロラド州民を意図的に対象にした商品またはサービスを提供し、次の(1)あるいは(2)、またはその両方の基準を満たす者となる。

(1)年間10万人以上の消費者の個人データを管理または処理する者。

(2)個人データの販売により(I)収益を得ているか、(II)商品やサービスの購入において割引を受けており、かつ、2万5,000人以上の消費者の個人データを処理または管理する者。

なお、米国では連邦レベルでも、個人情報保護に関する法案が議論されている。詳しくは、ジェトロ作成の調査レポート「米国連邦データプライバシー法案の概要(2021年6月)」を参照。

(サチエ・ヴァメーレン)

(米国)

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