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バイデン米大統領、国内市場の競争促進のための大統領令に署名

(米国)

ニューヨーク発

2021年07月12日

ジョー・バイデン米国大統領は7月9日、国内市場の競争促進のための大統領令外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに署名した。大企業による寡占市場や不要な規制で競争が抑制されている市場に関して、法令の執行強化や規制の撤廃を進めるべく、担当閣僚らに具体策の検討・実施を指示した。

バイデン大統領は記者会見で、この40年間、国内で競争が抑制されてきたことで、中間的所得層が年間約5,000ドルの不要なコストを払わされていることなどを指摘し、「競争のない資本主義は資本主義ではない。搾取だ」とし、問題のある市場に切り込む意気込みを示した。大統領令では72の施策を挙げており、ホワイトハウス内に立ち上げる閣僚レベルの競争協議会の下、実施状況を管理するとしている。バイデン大統領は反トラスト法の執行を強化していくことに加えて、喫緊の対策項目として、薬価の引き下げ、処方箋なしでの補聴器の購入、雇用市場における競合禁止契約の撤廃・制限の3点を挙げた。

大統領令の要点をまとめたファクトシート外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、反トラスト法の執行強化の焦点となる市場として、雇用や農業、医療関連、テクノロジーを挙げており、新規の合併のみならず、過去の合併も検証する可能性を示唆している。また、反トラスト法の執行に限らず、重点的に競争促進に取り組む市場として、(1)雇用、(2)医療関連、(3)輸送、(4)農業、(5)インターネットサービス、(6)テクノロジー、(7)銀行・消費者金融の7分野を挙げている。

バイデン大統領が記者会見で具体策を述べた(1)と(2)以外では、例えば(3)では、航空会社による顧客への返金などに関する規則の策定を運輸省に検討するよう、(7)では、合併をより精査するためのガイドラインの改定や、消費者金融保護局(CFPB)に、顧客が銀行を乗り換える際に自身のデータをダウンロードできるような規則の策定を検討するよう求めている。(6)では、2020年の大統領選挙時の民主党候補者間の議論でも、一部候補者が巨大インターネット・プラットフォーマーの解体を提言するなど、関心を集めていた。大統領令はこの点、支配的なプラットフォーマーによる合併を厳しく精査することや、連邦取引委員会(FTC)がインターネット市場での不公正慣行に関する規則策定を検討することなどを求めている。

全米最大の業界団体である米国商工会議所は政権の発表を受けて、「当会議所は政府による計画経済ではなく、市場ベースの競争を強く支持する」と、過度な法令執行や規制が導入されないよう政権をけん制する声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを出している。

(磯部真一)

(米国)

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