ホーチミン市からの訪問者に14日間の自宅隔離要請

(ベトナム)

ハノイ発

2021年07月14日

ベトナム保健省は7月12日、公文書(5533/BYT-MT)を出し、新型コロナウイルス感染拡大が続くホーチミン市からの訪問者に対する感染防止措置を強化するよう、全国の省・市に要請した。ホーチミン市から各省・市を訪れる人(注1)は、各省・市に到着後14日間、自宅での医療隔離をしなければならない。また、対象者は到着日、7日目、13日目に新型コロナウイルス検査を受ける。検査で陰性の場合も、医療隔離終了後の14日間は、健康観察期間として周囲との接触を控える必要がある。

これに先立ち、保健省は7月7日にホーチミン市からの訪問者に対して、7日間の自宅隔離と7日間の健康観察を求めていた。このたび、その期間をそれぞれ7日間ずつ延長し、厳格化したかたちだ。

ハノイ市も再び規制を強化

ハノイ市は7月12日、公文書(14/CD-CTUBND)を出し、新たな感染防止措置を発表した。これによると、ホーチミン市および他の感染地域(注2)からハノイ市を訪れる人は医療申告の上、14日間の自宅隔離などを実施しなければならない。ハノイ市内に入る際には、到着日の3日前までに発行された陰性証明書を携帯する必要がある。

また、ハノイ市は7月13日から、飲食店の店内飲食サービスやカフェ、理美容院の営業を休止した。公園や公共の場での運動、職場・病院・学校以外の場所で10人を超えて集まることも禁止となった。同市は感染者の減少を受けて、6月22日から感染防止措置を一部緩和し、飲食店の店内飲食や理美容院の営業が再開していたが、再度規制の対象とした。

省・市によっては、独自に厳格な規制を設けており、北部ハイフォン市などでは、同市内に入る際には新型コロナウイルスの陰性証明書が要求される。今後も、各省・市をまたぐ移動の規制強化が続くことで、物流の遅延などの問題が危惧される。

ベトナム国内の市中感染者は、7月13日の朝時点で累計3万724人。直近の7月12日の1日当たりの市中感染者は2,367人で、5日連続で過去最多を更新した。ホーチミン市では6月下旬以降、感染が右肩上がりに拡大しており、国内で最も感染者が多い都市となっている。

(注1)ホーチミン市で立ち止まらず、通過しただけの人は対象外となる。

(注2)ハノイ市保健局疾病管理センター(CDC)へのヒアリングによると、感染地域は保健省のウェブサイト上外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで公開されるリストに基づく(7月11日時点のリスト)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。詳細はCDCに問い合わせることが推奨される。

(庄浩充)

(ベトナム)

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