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李寧などスポーツブランドが大幅増収、背景に国産品ブームも

(中国)

中国北アジア課

2021年07月06日

中国スポーツブランドの李寧(リーニン)、安踏体育用品(アンタスポーツ)などが2021年上半期は大幅な増収増益となる見通しを発表したことについて、国産ブランドの躍進として中国国内で注目が集まっている。

李寧が6月25日に発表した決算予測によると、2021年上半期の収益は前年同期比60%増で、純利益は18億元(約306億円、1元=約17円)以上。純利益は、2020年同期(6億8,327万元)の約2.6倍、新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年同期(7億9,499万元)の約2.3倍と大幅な増加が見込まれる。安踏体育用品も6月17日、2021年上半期のグループ全体の収益は50%超の増加、営業利益も前年同期(36億元)比55%超の増加となる予測を発表した。

李寧や安踏体育用品の販売が好調な理由として、2020年上半期に中国国内の新型コロナウイルスの感染拡大の影響で収益が減少したことによる反動増、「新型コロナ禍」での健康意識の高まりを受けたスポーツ関連需要の増加や、電子商取引(EC)の効果的運用による売り上げの増加などが挙げられる。

また近年、両社は研究開発(R&D)の強化により、スポーツ衣料・靴などの機能やデザインなどに磨きをかけており、ブランドの求心力を高めつつある。こうした国産品ブームにさらに拍車を掛けたのが、2021年3月に発生した新疆ウイグル自治区の綿花をめぐる「問題」だとする見方を多数の現地メディアが示した。

中国では、昨今の国産品ブームや「中国らしさ」を押し出したトレンドを総称し「国潮」と呼ぶ。ネット検索大手の百度、および国営メディア傘下の人民網研究院が調査し、5月10日に発表した「2021年国潮検索ビッグデータ報告」(以下、報告)によれば、2021年の国潮に関連した検索人気度は、2011年対比で528%と大幅に増加した。従来のブームとの違いは、この数年で国内ブランドがハイエンド化し、技術力、品質、ファッション性などが全面的に向上したことだという。注目を集めた関連品目のトップ3は、デジタル製品(スマートフォンなど)、アパレル、化粧品だった。なお、ブームの担い手を年齢別にみると、もっとも多い1990年代生まれ(48.6%)と2000年代生まれ(25.8%)の合計で全体の7割以上を占めたことから、主に若年層の嗜好(しこう)が反映された結果とうかがえる。

報告によれば、国産品の中でもアパレル製品は、2021年3月下旬の「新疆綿花問題」の発生により、注目度が137%上昇したという。新疆ウイグル自治区産の綿花を使用しないと表明した外資系ブランドに対し、中国国内では激しい批判や不買運動が巻き起こった一方、李寧や安踏体育用品などは、同自治区産の綿花を継続使用する姿勢を示したことで売り上げを伸ばしたとみられている。

(森詩織)

(中国)

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