大湾区域内各市で2020年の個人所得税優遇措置の申請受け付け開始

中国の広東省各市で6月から、広東・香港・マカオグレーターベイエリア（大湾区）における個人所得税の優遇政策の実施に関する通知が複数発表されている（添付資料表参照）。

7月6日現在、8都市で個人所得税優遇政策の実施に関する通知が発表された（注）。そのうち4都市（広州市、東莞市、珠海市、江門市）では、申請期間および手続き方法を記載した申請手引書も発表し、申請受け付けを開始している。残りの都市についても、近日中に申請手引書および申請受け付けが開始される見込み。

優遇措置の認定を受けるためには、「高度人材」もしくは「人材不足」といった条件を満たす必要がある。基準は各都市によって異なるが、国や省、市の大型人材プロジェクトに選ばれた人材や、外国人工作許可証（A類）を持つ人材、各市が定める特色人材目録に合致する人材などが対象となる。

申請は、税務局のウェブサイト上で一括申請できる。今回の申請期間中は、2020年通年の個人所得税以外に、2019年通年の申請も可能だ。詳細な条件、手続き方法、申請期間は各市の通知を参照されたい。

（注）大湾区内9都市（広州市、深セン市、東莞市、佛山市、恵州市、珠海市、中山市、江門市、肇慶市）における個人所得税優遇については、「広東・香港・マカオグレーターベイエリア（大湾区）における個人所得税優遇政策の通知」（2019年3月公布）、「広東・香港・マカオグレーターベイエリア個人所得税優遇政策の実施に関する通知」（2019年6月公布）、「広東・香港・マカオグレーターベイエリアにおける個人所得税の優遇政策の継続実施に関する通知」（2020年12月公布）などで規定されている。

（田中琳大郎）