欧州中銀、金融緩和政策を維持、ユーロ圏経済の力強い回復を期待

(EU、ユーロ圏)

デュッセルドルフ発

2021年06月11日

欧州中央銀行(ECB)は6月10日、ドイツ・フランクフルトで開催した政策理事会後の記者会見で、現状の金融緩和政策を維持すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。政策金利(主要リファイナンス・オペ金利)を0.00%、限界貸付ファシリティー金利(オーバーナイト貸し出し、翌日返済)を0.25%、預金ファシリティー金利をマイナス0.50%にそれぞれ据え置く。

緊急対策として打ち出した資産購入プログラム「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)」を1兆8,500億ユーロの規模で少なくとも2022年3月末まで、あるいは政策理事会が「新型コロナ危機」が終息したと判断するまで継続する方針を維持した。また、現在の資金調達環境とインフレ見通しを踏まえ、政策理事会はPEPPでの資産購入は年初の数カ月よりも高いペースで継続されるとの見方を示した。

ユーロシステムによる債券・国債の購入プログラム(APP:asset purchase programme)についても、毎月200億ユーロ規模の購入を継続する。これまでと同様、資産購入については政策金利の緩和効果を強化するために、主要金利の引き上げ開始前まで継続し、APPの下で購入し保有する債券・国債の再投資については、主要政策金利の引き上げ開始以降も必要な限り続ける方針をあらためて示した。

さらに、貸し出し条件付き長期資金供給オペレーション(TLTRO-III:Targeted longer-term refinancing operations)で得られた資金は、企業や家計への銀行融資を支える上で重要な役割を果たしていると強調した。

クリスティーヌ・ラガルドECB総裁は記者会見で、ユーロ圏の経済成長の見通しについて、「世界的な需要の明るい見通しや、社会的制限や旅行の制限が解除された後の家計からの支出増加が予想以上に早いことを前提に、さらに力強い回復が期待できる」とした一方で、「変異株の拡大を含む進行中のパンデミックおよび、それが経済・財政状況に与える影響は引き続き下振れ要因になる」と述べた。

(作山直樹)

(EU、ユーロ圏)

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