武漢市でスマート介護サービス交流会開催

(中国)

武漢発

2021年06月07日

中国・湖北省武漢市で5月28日、第8回中国国際高齢者産業博覧会組織委員会(注)などが主催する「『インターネット+』イノベーション介護サービス交流会」が開催された。中国国際貿易促進委員会(CCPIT)武漢市分会や湖北省養老機構協会、武漢市養老サービス業協会をはじめ、企業や医療・介護施設の関係者など約140人が参加した。

写真 交流会の様子(ジェトロ撮影)

交流会の様子(ジェトロ撮影)

交流会は、華中地域の高齢者介護サービス業のインターネットを活用したレベルアップを目的としている。政府機関や医療・介護施設、高齢者産業の関連企業などが効率的にマッチングできるプラットフォームを構築し、高齢者介護における企業間の連携やスマート技術の普及を促進させる。高齢者介護にスマート技術の導入を進めることで、ポータブル健康モニタリング機器や在宅高齢者の見守り設備、家庭サービス対応ロボットなどの普及の加速を目指す。

開会式では、湖北省養老機構協会の李波秘書長が「交流会を通じた、『インターネットを活用した高齢者介護』の整備と発展、スマート技術を持つ企業と高齢者介護施設・機関の連携拡大を期待する」と述べた。

湖北安福星健康産業発展の劉全勝総経理が基調講演で、第5世代移動通信システム(5G)を活用した遠隔診療などの製品・サービスを紹介したほか、深セン壱零後情報技術の王玉峰副総裁が医療・介護融合プロジェクトのスマート管理の実用事例などを紹介した。

湖北省統計局の発表によると、2020年の湖北省の60歳以上の人口は1,179万5,000人に達し、同省人口の20.42%を占める。そのうち、65歳以上は842万4,300人で、同省人口の14.59%を占める。同年の同省人口の60歳以上の比率は2010年より6.5ポイント、65歳以上は5.5ポイント増加した。華中地域では湖北省以外でも高齢者の割合は増加傾向にあり、今後、高齢者産業の市場拡大が見込まれることから、同市場に関わる日系企業のビジネスチャンスも拡大することが予想される。

(注)広東省広州市で2021年11月17日から開催される、最先端の高齢者介護製品・サービス・技術などを展示する「第8回中国国際高齢者産業博覧会」の組織委員会。主催は中国高齢者産業協会など。

(李成一)

(中国)

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