企画財政部、アフリカ開発銀行とエネルギー投資フレームワーク締結

(韓国)

ソウル発

2021年06月29日

韓国企画財政部は6月22日、アフリカ開発銀行(AfDB)と韓国輸出入銀行との間で、5年間で6億ドルを限度とする「韓国・アフリカエネルギー投資フレームワーク」を締結した。

この投資フレームワークは、対外経済協力基金(EDCF、注1)、経済協力増進基金(EDPF、注2)、AfDBによるエネルギーインフラ事業の案件発掘と金融支援の推進が目的。

アフリカ地域は電化率が低く、生活の質向上と産業高度化が容易でない。AfDBも電力普及を最優先課題と捉え、エネルギーインフラ事業を重点的に発掘・支援している。韓国政府は同投資フレームワークの締結を通じ、EDCFの開発プロジェクトの経験とAfDBの地域ネットワークを融合し、有望なエネルギープロジェクトを積極的に発掘・支援することで、アフリカの貧困撲滅と持続可能な発展に貢献していく。また、EDCFとEDPFの連携により高付加価値の大型エネルギープロジェクトを支援・拡大することで、韓国企業のアフリカ進出を支援していく計画だ(注3)。

なお、EDCFとAfDBはこれまでに11件、総額3億9,890万ドル(EDCF分)の協調融資事業を実施した。2020年はエチオピアとガーナ、タンザニア向けにそれぞれ新型コロナウイルス感染症への緊急対応プログラム借款を実行している。

(注1)Economic Development Cooperation Fundの略。1987年に設立された韓国の有償資金協力基金。

(注2)Economic Development Promotion Facilityの略。韓国輸出入銀行が開発途上国に対し、通常より低い金利で融資し、通常金利との金利差を政府財源で補填(ほてん)。

(注3)一例として、太陽光発電プロジェクトでは、発電事業をEDPFによる融資、送電網の構築事業をEDCFによる借款の連携を挙げている。

(当間正明)

(韓国)

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