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企業は人材獲得に苦心、一部で引き抜きも、米シカゴ連銀ベージュブック

(米国)

シカゴ発

2021年06月09日

米国連邦準備制度理事会(FRB)が6月2日に公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注1)の中で、米国中西部の一部地域(注2)を管轄するシカゴ連銀は、2021年4月から5月初旬にかけての同地域における経済活動について、緩やかに(moderately)向上し、新型コロナウイルスまん延以前の水準に近づいたと報告した。調査対象者からは、今後数カ月で経済活動がさらに活発になることを期待する声が聞かれた。

同地域の経済活動を分野ごとにみると、雇用に関しては、緩やかに(moderately)増加した。新型コロナウイルスの罹患(りかん)や濃厚接触による欠勤は最小限に抑えられている、と報告されている。一方、新規採用は引き続き困難で、地区内のいたるところで人材募集の看板がみられるほか、賃上げ圧力が強く、契約ボーナスの提示や、他企業より高い賃金を提示して人材を引き抜こうとする企業もある、との報告もみられた。

個人消費は、緩やかに(moderately)増加した。新型コロナウイルス関連の規制が緩和されたことや、米国救済計画(2021年3月16日記事参照)による景気刺激策が消費活動を活発にしているものの、ここ数週間はその影響が弱まっている、との報告もみられた。旅行や娯楽関係、特に航空業界や飲食店における需要は増加したものの、パンデミック前の水準を下回った。また、食料品の売り上げは引き続き好調で、消費者が高級肉、高級ワイン、魚介類といった高価な商品を買い求める傾向が再びみられた。

企業支出は、緩やかに(moderately)増加した。製造業者においては、依然として一部サプライチェーンに課題があり、原材料、マイクロチップ、特殊部品などのサプライチェーンについては状況が悪化しているとの報告もみられた。設備投資については緩やかに増加しており、今後1年間は緩やかに増加する、との報告がみられたものの、設備導入までの待ち時間が長く、支出が抑制されているとの声もあった。

製造業の活動は、緩やかに(moderately)増加しており、多くの分野で新型コロナウイルスまん延以前の水準を上回っているとの報告がみられた。自動車の製造は、マイクロチップなどの部品不足により、わずかに減少した。鉄鋼の生産は、製造、建設およびエネルギー部門の需要増により、緩やかに増加している。

農業分野に関しては、所得向上への期待が高まった。牛、豚、牛乳の価格は、肉と乳製品の輸出が好調だったため上昇したが、飼料価格の上昇により、畜産業者の収益はほとんど改善がみられなかった。

個々の調査対象項目ごとのポイントは添付資料参照。

(注1)連邦公開市場委員会(FOMC)の開催に先立ち、年8回公表されており、銀行からの報告や、ビジネス関係者などの声を基にまとめたもの。

(注2)アイオワ、イリノイ北部、インディアナ北部、ウィスコンシン南部、ミシガン南部。

(小林大祐)

(米国)

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