マヤ観光鉄道の車両入札、カナダ・ボンバルディア率いる企業連合落札

(メキシコ、カナダ)

メキシコ発

2021年06月01日

メキシコ国家観光振興基金(FONATUR)は4月26日、マヤ観光鉄道の車両入札の結果を発表した。落札したのは、カナダのボンバルディアグループの鉄道部門ボンバルディア・トランスポーテーション(Bombardier Transportation)のメキシコ法人が率いるコンソーシアム。42の車両設計・製造と鉄道システム構築を365億6,300万ペソ(約2,010億9,650万円、1ペソ=約5.5円)で落札した。この落札提案は第2候補の提案より8億9,000万ペソ低かったことなどから、応札者の中で最も高いスコアの90.5を獲得し、経済面・技術面で最も優れていたとした。

落札者のコンソーシアムはボンバルディアのほかに、フランスの鉄道車両メーカーのアルストム・トランスポート(Alstom Transport)、スペインの建設会社アスビ(AZVI)の子会社のコンストルクシオネス・ウラレス(Construcciones Urales)、コンストルクシオネス・ウラレス・プロセソス・インダストリアレス(Construcciones Urales Procesos Industriales)、メキシコ企業のガミ・インヘニエリア・エ・インスタラシオネス(GAMI Ingeniería e Instalaciones)から形成されている。これら企業は過去にもマヤ観光鉄道建設を落札している(2020年5月25日記事参照)。

今回の落札内容は以下の4点。

  1. 42の車両設計と製造、試運転、引き渡し
  2. 運行システム・機器の設計、開発、製造、テスト(中央、地方のコントロールセンターの開発など)
  3. 車両メンテナンスに必要な車両基地・設備の設計と製造
  4. 上記1.~3.を適切に管理していくアフターサービス(ノウハウ提供を含む)

落札内容による試験運行の開始は、マヤ観光鉄道全体の進捗スケジュールに従って、2023年中に実施される予定となっている。

(中井健太)

(メキシコ、カナダ)

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