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米家計部門の貯蓄、3月末に過去最大を更新、懸念は住宅ローン負担

(米国)

ニューヨーク発

2021年06月16日

米国連邦準備制度理事会(FRB)は6月10日、2021年第1四半期(1~3月)の資金循環統計を公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますし、その中で3月末の家計部門(家計・民間非営利団体)の貯蓄が約14兆5,429億ドル、前期比で6.2%増となり、2020年末(2021年3月18日記事参照)に引き続き、過去最大となったことを明らかにした(添付資料表参照)。新型コロナウイルス下での経済再開が進む中、消費は堅調だが、家計部門は購買活動の資金をいまだ潤沢に保有していることが鮮明となった。

家計の純資産は約136兆9,171億ドルで、こちらも過去最高を記録。前述の現預金のほか、直接的・間接的に家計部門が保有する株式の価値は前期から約3兆2,000億ドル増加(前期比7.9%増)、不動産の価値も約1兆ドル増加(2.6%増)したとしている。しかし、株式に関しては前期〔2020年第4四半期(10~12月)〕の16.1%増からは伸びが大きく鈍化している。

一方、家計部門の債務は約17兆2,436億ドル、前期比で1.1%増加した。そのうち住宅ローンの負債については、リモートワークの普及で郊外に住宅を購入する動きや最近の低金利の影響などにより、前期比1.1%増、約11兆ドルに達しており、景気回復に伴って金利が今後上昇した場合、ローン債務が家計の収支を圧迫することが懸念されている。また、連邦政府の債務も相次ぐ経済対策の執行により前期比6.5%増となった。前期の10.9%増よりは伸びが鈍化しているものの、「米国雇用計画」や「米国家族計画」が議会で現在調整されており(2021年6月3日記事参照)、財源を赤字国債などの発行に頼る場合、今後さらに債務は膨らんでいく恐れがある。

ワクチン接種の普及に伴い、米国内の各州では、経済活動の正常化が進んでいるが、現預金の積み上がりと債務の増加が家計の行動に今後どのように結びついていくか注目される。

(宮野慶太)

(米国)

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