タイ政府が行動制限区域を見直し

(タイ)

バンコク発

2021年06月22日

タイ政府の新型コロナウイルス状況管理センター(CCSA)は6月19日、非常事態令第9条に基づく新たな措置(決定第24号)を公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。同日付の官報で公示され、21日に発効した。規制緩和の理由について、より多くの経済的・社会的活動を継続できるよう管理措置を緩和する一方、特定目標に対して引き続き規制措置を講じることで、感染拡大を防止することが重要だとした。また、ワクチン接種が国の重要な施策とし、集団免疫獲得の重要性を強調した。

その上で、各都県における新型コロナウイルスの感染状況を踏まえつつ、従来の行動制限区域および規制内容を変更した。バンコク都、ノンタブリ県、パトゥムターニー県、サムットプラカーン県の4都県を「厳格最高管理区域(ダークレッドゾーン)」、チョンブリ県、ナコンパトム県を含む11県を「最高管理区域(レッドゾーン)」、ラヨーン県、アユタヤ県を含む9県を「管理区域(オレンジゾーン)」、チェンマイ県、プーケット県を含むそれ以外の53県を「高度警戒区域(イエローゾーン)」に再指定した。

決定第24号の主なポイントは以下のとおり。

1.原則公共の場などにおけるマスクの着用

2.管理区域の再指定

(1)厳格最高管理区域(ダークレッドゾーン):バンコク都を含む4都県

  • レストランなどでの店内飲食は午後11時まで可。ただし、冷房付きの店内飲食者数を、通常営業時における総座席数の50%以下に制限する。店内でのアルコール消費は不可。
  • 授業や研修などの教育活動や多数の参加者を伴う活動、それら活動に伴う教育施設・建物の使用は不可。
  • 屋外や、換気が十分な運動場・施設の利用時間は午後9時までとする。試合は、無観客の場合に限り、当局が定める防疫措置に従った上で実施可能。
  • 50人を超える集会などは禁止。

(2)最高管理区域(レッドゾーン)

  • レストランなどでの店内飲食は午後11時まで可。店内でのアルコール消費は不可。
  • 授業や研修などの教育活動や多数の参加者を伴う活動、それら活動に伴う教育施設・建物の使用は、各県の定める規制措置を順守した上で実施可能。
  • モールについては通常営業可。
  • 100人を超える集会などは禁止。
  • ジム、フィットネスなどの運動施設の営業は午後9時まで可。

3.勤務体制の変更要請を継続:政府・政府系機関、民間の事業者に対して、在宅勤務や勤務先での勤務日数を減らすなど、事業に支障をきたさない範囲で最大限感染拡大防止に努めることを引き続き要請。

4.旅行者受け入れを準備:政府の一部地域における旅行者受け入れのための事業について準備作業を進める。

(岡本泰、ナオルンロート・ジラッパパー)

(タイ)

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