第1四半期のGDP成長率、前期比1.1%、前年同期比ではマイナス1.4%

(ポーランド)

ワルシャワ発

2021年06月07日

ポーランド中央統計局(GUS)は5月31日、2021年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率(季節調整済み)を前期比1.1%と発表した。2020年第4四半期(10~12月)の同マイナス0.5%から改善、再びプラスに転じた。前年同期比ではマイナス1.4%となり、4四半期連続の減少となった(添付資料表参照)。なお、前期比については5月14日発表の速報値の0.9%から0.2ポイント上方修正し、前年同期比は速報値のマイナス1.7%から0.3ポイント上方修正した。

需要項目別にみると、国内需要は前期比3.8%増を記録し、前期の0.1%増から回復した。総資本形成は17.5%増、総固定資本形成は18.2%増と大幅に上昇した。個人消費は1.0%増で、前期の3.6%減から4.6ポイント上昇したが、最終消費支出は2.5%減で成長を抑制した。輸出は0.1%減で3四半期ぶりにマイナス成長となった。

PKO銀行の経済調査部門は今回の発表について、新型コロナウイルス感染拡大に伴う規制導入のため、前年同期比でGDP成長率はマイナスとなったものの、予測よりも結果は良く、新型コロナ下の経済への影響は徐々に弱まってくるとしている。また、ポーランド経済は軌道に乗っており、現時点での第2四半期(4~6月)の状況をみると、2021年通年のGDP成長率は予測を超えて、5.1%より高くなる可能性があるとの見方を示した。

(ニーナ・ルッベ)

(ポーランド)

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