広州市、新型コロナ感染拡大受けてPCR検査を徹底実施
(中国)
広州発
2021年06月01日
中国の広東省広州市で5月21日以降、新型コロナウイルスの新規感染者が相次いで発生している。同市政府によると、今回の集団感染は、感染力が強いとされるインド型変異株によるもので、31日午前0時時点の感染者は計30人、うち無症状感染者は7人(ともに輸入症例を除く)と発表している。
広州市新型コロナウイルス予防控制指揮部(以下、広州市指揮部)は5月26日から、市内重点地域(荔湾区全域と越秀区、海珠区重点地域など)でPCR検査を実施した。29日時点で1回目のPCR検査が終了、検査人数は累計225万2,600人に上った。
5月30日から広州市指揮部は、荔湾区、海珠区、越秀区の全住民と、天河区、白雲区、番禺区の重点地域の住民に、2回目のPCR検査を実施すると発表した(注)。
また、広州市指揮部は5月30日の発表で、31日午後10時から飛行機や列車、長距離バスなどを利用して広州市を離れる人員に対して、「グリーン健康コード」の提示と72時間以内のPCR検査陰性証明の所持を、乗用車を利用して広州市から省外へ移動する人には、72時間以内のPCR検査陰性証明の所持を義務付けた。
広州市の5月31日の防疫記者会見で、同市交通局は「グリーン健康コード」の提示とPCR検査陰性証明の所持が不要なケースを解説した。同局の説明によると、地下鉄と同じような形式で運営している都市間鉄道(例えば、広清鉄道、広佛地下鉄)を利用する場合や広州と周辺都市をつなぐ公共交通機関(地下鉄、バス、タクシーなど)を利用する場合、乗用車での省内移動では72時間以内のPCR検査陰性証明の所持は不要としている。
なお、広州市外事弁公室は30日、在広州の外国人向けに、PCR検査の推奨と外出自粛などの政府対応策を英語と日本語、韓国語など13カ国語で発表し、感染拡大防止への協力を呼び掛けている。
(注)第7回人口センサス(2020年11月時点)によると、広州市の常住人口は1,868万人、うち荔湾区124万人、海珠区182万人、越秀区104万人。
(梁梓園)
(中国)
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