4月のドイツ国内乗用車新規登録台数、前年の反動で急増

(ドイツ)

ミュンヘン発

2021年05月12日

ドイツ連邦自動車局(KBA)は5月5日、2021年4月の新規乗用車登録台数を前年同月比90.0%増の22万9,650台と発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。なお、2021年1~4月では、前年同期比7.8%増の88万6,102台となった。

燃料別では、低排出ガス車の急増傾向が続いている(2021年4月13日記事参照)。2021年4月については、電気自動車(BEV)は前年同月比で5.1倍の2万3,816台、プラグインハイブリッド車(PHEV)は4.8倍の2万6,988台だった。低排出ガス車で全体の22.1%を占めた。ガソリン車も9万72台で49.4%の伸びをみせ、全体の39.2%を占めた。ディーゼル車は29.2%増の5万195台となり、21.9%のシェアになった。

ドイツ自動車産業連合会(VDA)は同日の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、4月の新車登録台数が前年同月比で90.0%増えた理由として、前年はロックダウン措置の最中だったため(2020年4月16日記事参照)、2020年4月の新車登録台数が大きく落ち込んだことを挙げた。2019年4月と比べると、2021年4月の新車登録台数は26.1%減少している。

VDAによると、2021年4月の国内乗用車生産台数は前年同月比28倍の31万6,200台となった。2020年4月の乗用車生産が、「新型コロナ危機」による生産中止の影響を受けて1万1,287台と、ドイツ再統一以来の最低水準だったことがその理由。2019年4月と比べると、2021年4月の乗用車生産台数は22.2%減となっている。また、2021年1~4月の国内乗用車生産台数は125万4,586台で、前年同期比21.7%増、2019年同期比25.0%減だった。

2021年4月の輸出は前年同月比11.1倍の25万2,000台となり、2021年1~4月の輸出は96万8,479台で前年同期比21.1%増、2019年同期比24.1%減だった。VDAによると、半導体チップの世界的な供給不足(2021年3月15日記事参照)の影響で、依然として国内での乗用車の生産や輸出が抑制されているという。VDAは2021年のこれまでの傾向および半導体チップの供給不足などを踏まえ、2021年の国内乗用車生産台数を前年比13%増の400万台と予測、これまでの前年比20%増の420万台から下方修正した。

(クラウディア・フェンデル)

(ドイツ)

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