海外主要国・地域の新型コロナワクチン接種状況、在留邦人も段階的な接種進む

(世界、アジア、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、オーストラリア、ニュージーランド、インド、中国、韓国、EU、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、スイス、ロシア、北米、米国、カナダ、中南米、ブラジル、メキシコ、チリ、ペルー、中東、アラブ首長国連邦、トルコ、サウジアラビア、イスラエル、アフリカ、南アフリカ共和国)

国際経済課

2021年05月07日

新型コロナウイルスのワクチン接種が世界各国で着々と進んでいる。ワクチンの入手状況に応じて接種対象の選定やスケジュールに差があり、現地在留外国人に対する接種の条件や進展状況にも違いが見られる。一方、大半の国・地域では、邦人を含む在留外国人を公的接種プログラムの対象に含めており、在留邦人の間でも任意による段階的なワクチン接種が進展しつつある。

4月末~5月7日にかけて現地で収集した情報を基に、世界主要国・地域におけるワクチン接種状況やワクチン証明書の発行状況などをまとめた(添付資料表参照)。

米国では、5月6日までに全人口の5割弱に当たる1億4,900万人超が少なくとも1回のワクチン接種を終えているほか、EU全体でも、5月5日までに18歳以上の成人人口の3割超が初回の接種を完了している。米国の各州やEUの主要国では、ワクチンの接種に際して特に国籍による制限などを設ける事例は報告されておらず、在留邦人の間でも、各国の普及状況や年齢などグループ別の優先順位に応じるかたちで、段階的なワクチンの接種が進んでいる。

アジア・オセアニア地域の主要国のうち、インドネシアでは、4月末時点で邦人を含む在留外国人を原則として公的接種の対象に含まないことが報告されているが、政府で接種対象の拡大に向けた議論が進む。ベトナムでも、4月末時点で在留外国人への接種方針に関する公式発表はない。一方、それ以外の国・地域では、国籍に応じた接種の制限などはなく、ワクチン接種機会が提供されている。各国で任意でワクチンを接種している事例が報告されている。

ワクチン接種証明書の発行については、米国や中国、イスラエル、タイなど一部の国で既に独自の証明書の導入が進んでおり、同証明書を入国や入国後の防疫措置の緩和条件とする動きも出ている。また、EU域内の主要国では、5月初めの段階でワクチン証明書や証明書にひもづく防疫措置の緩和に向け、準備・検討段階にあることが報告されている。また、EU域内では、共通のプラットフォームにより、証明書の相互承認に向けた準備も進展している。

(伊藤博敏)

(世界、アジア、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、オーストラリア、ニュージーランド、インド、中国、韓国、EU、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、スイス、ロシア、北米、米国、カナダ、中南米、ブラジル、メキシコ、チリ、ペルー、中東、アラブ首長国連邦、トルコ、サウジアラビア、イスラエル、アフリカ、南アフリカ共和国)

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