自動車データ安全管理規定の草案発表、パブコメ募集

(中国)

北京発

2021年05月26日

中国の国家インターネット情報弁公室は5月12日、「自動車データ安全管理規定」草案外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表、6月11日を期限としてパブコメ募集を開始した。個人情報や重要データの保護を強化し、自動車データの処理を規範化し、国家安全と公共の利益を維持するため、2017年に施行した「サイバーセキュリティー法」などの法規に基づいて同規定を策定した。

規定対象は自動車設計や製造、サービスの企業・機関としており、自動車メーカーや部品・ソフトウエアのサプライヤー、ディーラー、修理機関、配車サービス企業、保険会社などが含まれる。これらの主体が中国国内で設計、生産、販売、維持、管理を行うプロセスで、個人情報や重要データを収集、分析、保存、送信、照会、利用、削除、国外への提供(規定では、これらの行為を総称して「処理」)する場合、規定の要求を順守しなければならないとしている。

個人情報とは、車の所有者や運転者、同乗者、通行人などの情報や、個人の身元の推定や個人の行動の説明が可能となるような各種の情報としている。重要データは、(1)軍事管理区域、国防などの国家機密に関わる機関、県レベル以上の党・政府機関などの重要、機微なエリアでの車・人の交通データ、(2)国が公開している地図よりも精度が高い測量データ、(3)充電ネットワークの運行データ、(4)道路上の車両の種類、交通量などのデータ、(5)顔認証や音声認識、ナンバープレートなどのデータ、(6)国家インターネット情報部門と国務院関連部門が明確にする、国家安全や公共の利益に影響を及ぼす可能性のあるその他のデータを挙げている。上記データについては、法により国内に保存するよう義務付け、国外へのデータの持ち出しでは、国家インターネット情報部門の安全評価を受ける必要がある。

規定に違反した場合、省レベル以上のインターネット情報部門や関連部門が「サイバーセキュリティー法」などの法規の関連規定に基づいて処罰するとしている。

(趙薇)

(中国)

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