米国の旅行需要回復へ、5月末連休の旅行者6割増を見込む

(米国)

ロサンゼルス発

2021年05月17日

米国自動車協会(AAA)の旅行部門は5月11日、同月31日のメモリアルデー(戦没将兵追悼記念日)の連休の旅行者は前年比で60%増加するとの見通しを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。2020年は「新型コロナ禍」のため旅行者数は大幅な落ち込みを見せたが、ワクチン接種の広がりによって国内では旅行再開の動きがみられる。

AAAは、5月27日から31日の連休期間に50マイル(約80.5キロ)以上移動する旅行者は総計3,700万人以上に上ると見込んでいる。内訳は、3,440万人が車、250万人が飛行機、23万7,000人が電車やバスなどの交通手段を利用するとしている。旅行者は前年比で1,400万人増の予想だが、新型コロナ感染拡大前の2019年との比較では570万人減(13.3%減)となる。

米国では感染拡大が落ち着きを見せており、疾病予防管理センター(CDC)はワクチン接種完了者の国内旅行は低リスクとしている。これに加えて、出発前後の検査義務や自己隔離などの行動制限措置の緩和、各州による旅行制限が緩和されつつあることと、失業率が緩やかに回復していることも、旅行者増加の要因として挙げられる。ジェトロが13日に旅行業関係者にヒアリングしたところ、「米国内の人の移動は増えており、飛行機の搭乗率も高く増便している。ホテルの利用も増えていることから、ホテルは稼働率を一定に保ち、安全を確保しながら再開している状況」との見方を示した。

(サチエ・ヴァメーレン)

(米国)

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