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EU、新型コロナワクチン接種証明書導入に合意、7月に運用開始

(EU)

ブリュッセル発

2021年05月24日

欧州議会は5月20日、新型コロナウイルスのワクチン接種証明書について、EU理事会(閣僚理事会)と暫定合意に達したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。欧州委員会も同日、暫定合意を歓迎外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。今後、欧州議会とEU理事会がそれぞれ合意内容を正式に採択した後、完全導入までに時間を要する加盟国を考慮して6週間の移行期間を設け、7月1日に関連規則を発効させ、運用を開始する。

証明書は、デジタル版と紙版を併用し、ワクチン接種歴、感染検査の陰性結果および回復証明がそれぞれ別々のQRコードで示される。欧州委の提案では、名称を「デジタル・グリーン証明書」としていたが(2021年3月18日記事参照)、欧州議会が提案した「EUデジタルCovid証明書」が採用され、関連規則の適用期間も12カ月間と定めることで、新型コロナウイルス感染症の流行期間のみの限定的な手段として導入することが明確化された。また、同証明書の保持は渡航の前提条件ではなく、「新型コロナ禍」でのEU市民の域内移動を容易にする措置であることが確認された。加盟国は、同証明書の保持者に対する入国時の自主隔離や検査などの制限措置を免除し、感染状況が悪化した場合など科学的根拠に基づく場合に限り、規制の導入が許され、規制を導入する48時間前までに他の加盟国や欧州委へ通知する必要がある。また、欧州医薬品庁(EMA)が承認したワクチン以外に、加盟国が独自に承認したワクチン、あるいは世界保健機関(WHO)が緊急使用リストに登録しているワクチンの接種証明書の保持者を認めるかについては、各加盟国がそれぞれ判断することとした。その他、加盟国が国内法で定めた場合、渡航以外の目的での証明書の活用を可能とした。

欧州委が感染検査の一層の普及に向け、加盟国を支援

EUは7月までに、域内の成人人口の70%に対するワクチン接種を目標としており(2021年4月28日記事参照)、各国で接種キャンペーンが展開されているが、感染検査が受けやすい環境づくりも自由な往来の再開には不可欠となる。欧州議会は、被検査者の費用負担の軽減やワクチン未接種者の渡航を妨げないために、検査費用の無料化などを求めていたが、合意においては、加盟国への新型コロナウイルス対策支援のための「緊急支援手段(Emergency Support Instrument)」から1億ユーロを拠出して、欧州委が加盟国を支援することになった。

また、域外国の接種証明書の有効性については、米国とは既に協議を開始しているが、EU理事会が5月20日に採択した域外国からの入域制限を緩和する勧告(2021年5月21日記事参照)において、今後、欧州委の実施法令によって証明書の同等性を認める条件を定めるとしている。

(滝澤祥子)

(EU)

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