変異株の感染確認40カ国からの渡航、隔離期間14日間に
(マレーシア)
クアラルンプール発
2021年05月06日
マレーシアのノル・ヒシャム保健省次官は4月29日、新型コロナウイルスの変異株3種が確認された40カ国からの渡航者について、隔離期間を10日間から14日間に延長することを発表した。対象となるのは、対象国から入国するマレーシア人のほか、雇用パスなどの長期滞在パスを保有し、14日を超えてマレーシアに滞在する外国人となる。なお、対象国からの渡航者は入国3日前以内のPCR検査受検が必須となる。
日本を含む40カ国が対象
保健省の発表に先立ち、イスマイル・サブリ防衛相が4月24日に同省のフェイスブックページにおいて、以下の変異株3種類の感染が確認された国からの渡航者に対する隔離期間を14日間に延長することを発表していた。同発表時は、以下の南アフリカ共和国、英国、ブラジル、日本で報告された変異株に言及していたが、保健省の発表では最終的に全部で40カ国が対象となった(添付資料表1参照)。
- 新型コロナウイルス変異株B.1.351系統(南アフリカ共和国で最初に報告)
- 新型コロナウイルス変異株B1.1.7系統(英国で最初に報告)
- 新型コロナウイルス変異株B.1.1.28またはP1系統(ブラジル、日本で最初に報告)
同措置の発効日について在マレーシア日本大使館が保健省に問い合わせたところ、4月28日からの適用との回答だった。
対象国以外の国・地域からの渡航者については、入国3日前にPCR検査を受けている場合は7日間、受けていない場合は10日間となる。
隔離場所について、ジェトロがマレーシア国家災害管理庁(NADMA)に確認したところ、政府が指定するクアラルンプール市、セランゴール州、プトラジャヤ市に所在する20カ所のホテルなどとなっており、到着時の空室状況により割り当てられるという(注)。ただし、既に隔離ホテルを自身で手配している場合には、「隔離期間延長分の料金を追加で支払うことで宿泊可能」ということなので、まずホテルに確認を取ることをお勧めする。なお、外国人の場合は、隔離にかかる費用は全て自己負担となる。
(注)2021年5月3日にメールで確認。なお、政府指定の隔離ホテルは多くが4つ星クラスのホテルとなっている(添付資料表2参照)。
(田中麻理)
(マレーシア)
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