ベトナム政府、ファイザー製ワクチン3,100万回分を購入へ

(ベトナム)

ホーチミン発

2021年05月24日

ベトナム政府は5月18日までに、米国ファイザーと新型コロナワクチン3,100万回分の購入について合意した。これにより、2021年第3四半期から第4四半期にかけて同ワクチンを確保する見通しとなった。5月18日付の保健省機関紙「健康と生活」などが報じた。同国において、海外製ワクチンの購入交渉が進んだのは、英国アストラゼネカ製ワクチン3,000万回分の契約に続いて、2社目となる。

ベトナム保健省は5月17日に開かれた政府常任会議で、ファイザー製ワクチンの購入計画を報告していたが、この時点では、ファイザーとの間で価格および契約条件の合意が得られていなかった。同会議において、ファム・ミン・チン首相は「状況は緊迫しており、ワクチンの購入は緊急特別対応に関する法律の規定に従い、即座に実施されなければならない」とし、保健省およびその他の関係省庁に対し、迅速なワクチン調達を指示していた。

保健省のチュオン・クオック・クオン副大臣は5月18日、現地メディアの取材に対し、「ファイザー社とは3,100万回分のワクチン購入について、低所得国向けの最低価格で契約を締結した」と説明している(「VNエクスプレス」5月18日)。なお、具体的な契約価格については明らかにしていない。

保健省によると、ファイザー製およびアストラゼネカ製ワクチンの購入、およびCOVAXファシリティ経由のワクチン供給・調達により、2021年中に約1億1,000万回分のワクチンを確保したとしている(「健康と生活」5月15日)。

(阿部浩明)

(ベトナム)

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